記憶

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六本木に用事があって行ってきた
近くに住んでるA子に電話を入れた…もしいなかったらそのまま帰ろうと思って…ルルルル…となる電話にA子の声が聞こえた
「すぐ行くわ」と忙しなく電話が切れ、待ってるとA子がタクシーで降りてきた
柿色の作務衣の上に上着を羽織って色足袋に下駄を履いていた
彼女は和柄のデザインをしていて今も現役だった
「変ったわね、この辺…分らなくなった」と言うと「大きな商業施設があっちにもこっちにもできて街の個性が無くなった」とA子
A子はヒルズができる前ここに住んでいてヒルズの計画が持ち上がると仙台坂の方に引っ越した

私達が知ってる六本木は住宅地で近くにある米軍の基地の兵隊さん相手の外人バーが点在していて
俳優座やユーラシアン・デリカテッセンがあり、シシリアやニコラス、キャンティー等があって大きな繁華街とはちょっと趣が違っていた
交通機関はバスだけで外からはあまり人の来る町ではなかったが地下鉄が通ってかなりメジャーな町へと変貌していった
「防衛庁だってミッドナイトになっちゃって…」「ミッドタウンでしょ…」「それそれ…」と大笑いした
「ミッドナイトよ…六本木は夜の町だもの」とA子は笑った
「私のうちどこだったのかしら?」とA子は路地を眺めまわし、
私は夫とよく行ったクラブを思い出し「たしかこの辺だったけど…どこだったのかなあと二人は怪物のようなヒルズを見上げた

ヒルズでもないミッドタウンでもない違う所で食事をしながら
「私ねヒルズの中いまだに入った事無いの」と言った、仙台坂の方に居を移さざるを得なかったことに拘りがあるのかなあと思い
「何で?…」と聞くと「だって迷っちゃって帰れなくなると嫌だもの」だって、何だそんな事、簡単だね

老兵はただ消え去るのみ…マッカーサーの言葉がなんとなくわかる年になってきたね…思い出話ばかり…(๑´ლ`๑)フフ♡


                              023.gif039.gif時流れいくままに…
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by time2022 | 2015-10-13 09:38 | 日記

2017年 11年目の海辺暮らしとなりました       黄昏て70才 撮りためた写真でその時思った事、今思う事等を、書き綴っていきますブログ内の写真イラストの使用を禁じます


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